二交代と三交代、何が違うのか
同じ「夜勤あり」の求人でも、二交代か三交代かで1回の拘束時間、月の回数、夜勤明けの過ごし方が大きく変わります。手当の額だけで比べる前に、勤務の組み方を確認しましょう。
交代制勤務の基本形
厚生労働省のjob tagは、看護師の交代制勤務を「1日を2ないし3のシフトからなるローテーション勤務でカバーする」と説明しています。三交代の例としては、8時間の日勤3回、夕方から真夜中までの準夜勤1回、真夜中から朝までの深夜勤1回で1週間が組まれる場合が紹介されています。
| 項目 | 二交代 | 三交代 |
|---|---|---|
| 1日の区切り | 日勤と夜勤の2つ | 日勤・準夜勤・深夜勤の3つ |
| 夜勤1回の長さ | 長時間になりやすい(病院の定めによる) | 1回は短いが回数が増えやすい |
| 確認したい点 | 夜勤中の休憩・仮眠の時間と場所、明けの扱い | 日勤→深夜勤など勤務間隔、通勤回数 |
| 夜勤手当 | 1回あたりの額で表示されることが多い | 準夜・深夜で額が分かれることがある |
どちらが楽かは人によって違います。長い夜勤を少ない回数で済ませたいのか、短い勤務で生活リズムを崩しにくくしたいのか、通勤時間も含めて考えます。
日本看護協会の「勤務編成の基準」11項目
日本看護協会は2013年に「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」を公表し、勤務編成の基準として次の11項目を示しています(島根県が掲載している資料で確認)。法律上の義務ではありませんが、求人を見るときの物差しになります。
- 勤務間隔:11時間以上
- 勤務の拘束時間:13時間以内
- 夜勤回数:三交代では月8回以内
- 夜勤の連続回数:2回以内
- 連続勤務日数:5日以内
- 休憩時間:夜勤の途中で1時間以上
- 夜勤時の仮眠:実労働8時間以上の場合は2時間
- 夜勤後の休息:2回連続夜勤後は48時間以上、1回の夜勤後は24時間以上
- 週末の連続休日:月1回以上(土日とも前後に夜勤がないこと)
- 交代の方向:正循環(日勤→準夜→深夜の順)
- 早出の始業時刻:7時以降
二交代で特に確認したいこと
二交代の夜勤は拘束時間が長くなりやすいため、ガイドラインの「拘束13時間以内」「仮眠2時間」と比べて、実際の勤務時間・休憩・仮眠の取り方を聞きます。労働基準法第34条は、労働時間が8時間を超える場合に少なくとも1時間の休憩を労働時間の途中に与えることを定めています。休憩が取れなかった場合の扱い(記録・申告の方法)も確認しておくと安心です。
三交代で特に確認したいこと
三交代は「日勤の後に同じ日の深夜勤」のような組み方になると、勤務間隔が短くなります。ガイドラインの「勤務間隔11時間以上」「正循環」と照らして、勤務表のサンプルを見せてもらえるか聞いてみましょう。夜勤回数は月8回以内が目安として示されています。
面接での聞き方の例
- 配属予定の部署は二交代・三交代のどちらか、混合か
- 夜勤の開始・終了時刻と、休憩・仮眠の時間
- 月の夜勤回数の目安と、希望の出し方
- 夜勤明けの翌日が休日扱いか、公休にカウントされるか
- 交代制の変更予定(二交代への移行など)があるか
病棟全体の夜勤時間の基準は夜勤72時間ルールで解説しています。
相談先・申込先の選び方
交代制の具体的な組み方は職場ごとに違うため、面接や職場見学で勤務表の例を見せてもらうのが確実です。夜勤の働き方や職場づくりの相談は、都道府県ナースセンターでも受け付けています(ナースセンターの使い方)。休憩が取れない、割増賃金が支払われないなど労働条件の問題は、労働基準監督署・総合労働相談コーナーが相談先です。
出典・参照した公的情報
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「看護師」(確認日:2026-10-12)
- 島根県掲載資料:日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」(2013年)の勤務編成の基準 (PDF)(確認日:2026-10-12)
- e-Gov法令検索「労働基準法」(第34条・第36条・第37条)(確認日:2026-10-12)
条件を並べると、次に確かめることが見えてくるね。